- パッケージデザインの作り方は?
- パッケージデザイナーになるにはどうすればいいの?
- パッケージデザイナーになるには何を勉強すればいいの?
そんな方に初心者がパッケージデザイナーを目指すにはどうすればいいかを解説していきます。
目次
初心者がパッケージデザイナーを目指すのは難しいの?
パッケージデザイナーになりたいなら、グラフィックデザインを学ぶ必要があります。
中にはパッケージデザイン専攻のある学校もありますが、基本的にはグラフィックデザインのカテゴリーの中にパッケージデザインがあると考えてください。
私は過去にデザイン事務所やフリーになってからも色々な企業の『販促デザイン』や『パッケージデザイン』を担当してきました。
その知見を活かして、パッケージデザイナーを目指す方法を紹介していきます。
初心者は美大や専門学校でパッケージデザインの基礎を身につけよう
デザイナー志望者の多くは美大で学び、デザインをするための基礎を学生の間に身につけます。
デッサンなどの基礎的な力が身についてないとデザインソフトを使えてもデザインができないからです。
グラフィックデザインを学べるおすすめの美術大学は?
日本でグラフィックデザインを学ぶのにもっとも環境がいいのは、おそらく多摩美術大学でしょう。
多くの一流グラフィックデザイナーが多摩美の卒業生です。
多摩美術大学
デザインにおすすめの美術大学に関しては他の記事でまとめているので参考にしてみてください→【美大コンプ解消!】社会人が一般大学から美大・美術大学院に進学する方法!
社会人がパッケージデザインを学べるおすすめの学校は?
高校2年生位までなら多摩美のような有名美大を目指せますが、もう社会人になっている方に美大受験は厳しいでしょう。
社会人がパッケージデザイナーを目指すには色々な選択肢がありますが、有名美大の次の選択肢として有力なのは『夜間の美大』や『専門学校』です。
最近では夜間の美大も少なくなってきているので、専門学校が現実的でしょう。
日本のデザイン学校でもっとも有名で実績があるのは、桑沢デザイン研究所です。
桑沢デザイン研究所
桑沢デザイン研究所は、日本初のデザイン専門学校です。
実績も豊富で社会人からデザインを学ぶなら1番いい学校でしょう。
この学校のメリットは、名前が知られているので就職実績が豊富で、学びのレベルが高いことです。
企業側も桑沢卒ならしっかりデザインを学んできたんだなと理解してくれます。
デメリットとしては、課題が多過ぎて働きながらだと勉強が大変なことです。
働きながら桑沢に入って勉強しようとする人も多いのですが、そのほとんどの人が課題の多さに潰れてしまって、1年経つころには「学校を辞める」か「会社を辞める」かの選択をしています。
ですので予算的にも働きながら勉強したい人にはおすすめできません。
そういった人は他の専門学校かデザインスクールなど働きながら学べることに特化した学び方を選択した方がいいでしょう。
デザインスクールに関しては別記事でまとめているので、興味がある方は参考にしてみてください。
初心者が独学でパッケージデザインを学ぶことはできるの?
パッケージデザインを独学で学ぶことは難しいでしょう。
パッケージデザインをするには、専門的な知識やスキルが多く必要だからです。
いくつか必要な知識をカンタンに紹介します↓
- 印刷の知識
- 入稿データの作り方
- 設計の知識
- デザインの知識
- 色の知識
そして何よりも美術の基礎やデッサン力も必要です。
デッサンができないとラフスケッチも描けませんし、自分の頭の中のアイデアを表現することもできません。
いくら優秀なデザインソフトを使っても立体感や素材を感じとったり表現する方法を習得していなければデザインを描けないと思います。
これからパッケージデザイナーを目指して勉強したいと思うなら、まずは学校で美術やデザインを学び、企業にグラフィックデザイナーとして入社するのがおすすめです。
パッケージデザインの作り方は最終的には現場で学ぶのが1番でしょう。
初心者の社会人がパッケージデザイナーに就職するには?
デザイナーの就活は一般的な就活とは違いポートフォリオと呼ばれる作品集が必要となってきます。
ポートフォリオについては学校で指導があると思いますが、学校に通っていない方向けに解説しておきます。
パッケージデザイナーに就職するならポートフォリオが必須
ポートフォリオとはかんたんに言えば「作品集と履歴書が合体したようなもの」です。
もちろん形式などありませんし、ポートフォリオ自体がクリエイターの作品です。
まずはパッケージデザイナー志望の学生のポートフォリオを見てみるといいでしょう↓
上記のように作品を載せたり、下記のような自己紹介のページを作ったりもします↓
ポートフォリオに関しては別記事で詳しく解説しているので、分からない方はぜひ参考にしてみてください↓
デザイナーのポートフォリオとは?
面接に行っても門前払い…どうやったらパッケージデザイナーに就職できるの?
求人を探してみるとパッケージデザイナー募集の求人が出ていることもあります↓
ですが基本的に未経験者の募集は少なく、応募しても受かることは稀でしょう。
グラフィックデザイナーに未経験から就職する人は学校からの紹介だったり、就職イベントで人事と繋がりがもてたりと業界と学校の繋がりで就職する人が多いのです。
企業も独学でやってきた人材より、有名な学校の学生の方が信頼感があります。
ですので、就職に関しても学校に通っている方が断然有利になります。
クリエイター専用の求人サイトでパッケージデザインの求人を探す
あまり業界のことを知らない初心者は大手の求人サイトでデザイナーの求人を探していると思います。
もちろん大手の求人サイトでもクリエイティブな求人はありますが、サポートが一般職向けでは就職を目指すのは難しいでしょう。
そこでパッケージデザイナー志望の方におすすめなのがクリエイター専用の求人サイトです。
クリエイター専用の求人サイトなら、専用のアドバイザーが『デザイナーの就活に沿った専門的なアドバイス』や『ポートフォリオのクオリティチェック』サイトによっては『就活イベント』なども開催しています。
例えば、有名なクリエイター向けの求人サイトはマイナビクリエイターです。
マイナビクリエイター
\無料の会員登録はこちら/
マイナビクリエイターは、デザイナーの就活のコツも学べる求人サイトです。
サイト内でデザイナーの就活について情報収集できたり、デザイン系の就活イベントに参加することもできます。
ポートフォリオを簡単に作れるマッチボックスというアプリも使えて、求人募集の際にも利用できるので就活にあまり時間が割けない人にもおすすめのサイトです。
ただゲームやWEBの求人に特化しているので、パッケージデザインの募集は少ないでしょう。
おまけに独学者には求人を紹介してくれることは少ないです。
最近ではグラフィックデザインという仕事の求人自体が少ない気もします。
少し話がそれましたが、こういったクリエイター専用の求人サイトを利用するのがデザイナーに就職するための一つのコツです。
デザイナー志望におすすめの求人サイトは別記事でまとめているので参考にしてみてください↓
初心者だけど有名企業のパッケージデザインを担当したい
『有名な企業のパッケージデザインをやりたい』と思うなら、
大手の広告代理店に入社するのが一番の近道です。
ただ有名美大を卒業しないと、大手広告代理店には就職できません。
さらに入社できたとしても、どんな仕事が割り振られるかは運です。
だからパッケージデザインがやりたくても、
自分にパッケージデザインの仕事が回ってこないこともあります。
ポートフォリオや面接でパッケージデザインをやりたいことをアピールすれば、パッケージデザインの仕事をまわしてくれるかもしれないので、ぜひアピールしてみてください。
印刷会社のグラフィックデザイナー求人も確認してみる
あまり知られていないですが、印刷会社も大手のデザインコンペなどに参加しています。
印刷会社ならパッケージデザインの企画〜商品の完成まで一貫生産できるからです。
最近は印刷業界も競争が激しく、印刷だけでは収益を上げるのが難しくなってきて、デザインに力を入れている会社も多く求人もちらほら見かけます。
私にくる仕事依頼も印刷会社からのものが多いです。
初心者でもできる簡単なパッケージデザインの作り方
初心者でも簡単にできるパッケージデザインの作り方を解説していきます。
簡単にパッケージを作りたいなら既存のパッケージにシールを貼るのが、もっとも簡単です。
もちろん知識やデザイン力が必要ですが、完全オリジナルのパッケージデザインを作るよりかは遥かに簡単にパッケージを作成できるでしょう。
デザインしたシールを貼ってパッケージを制作する
上記のように既存の瓶や箱などにシールを貼り付けるとそれだけでオリジナルのパッケージが完成します。
費用も少なくて済むので、製造する数が少ない商品はこの方法で作るのがいいでしょう。
作り方はシールのデザインデータを作り印刷会社に依頼します。
あとは既存の箱や瓶に貼り付けるだけです。
シールのデータはIllustratorで作るのが一般的です。
Illustrator
印刷会社によっては、パワーポイントや画像でも入稿できます。
Illustratorが難しいと感じるなら、初心者向けのデザインアプリCanvaを使えばカンタンに作ることもできるでしょう。
canva
シール印刷は、ネット印刷のラクスルが小ロットから生産できて、手軽にネット注文できるのでおすすめです。
画像やパワーポイントにも対応している会社なので、Illustratorが使えなくてもシール製作が可能です↓
ラクスル
ラクスルに入稿するデータをIllustratorで作成する場合は専門的な知識が必要ですが、別記事でかなり詳しく解説しているので作る場合は参考にしてください→【入稿データの作り方を初心者に解説】イラストレーターで作る冊子・名刺などの印刷データ
オリジナルのパッケージデザインの作り方
オリジナルデザインのパッケージを作りたい場合は、印刷会社に依頼するのがいいでしょう。
お近くに印刷会社があるなら相談するのもおすすめです。見積もりをとってくれます
オリジナルのパッケージデータを作るには設計の知識が必要なので、個人的には定型の紙箱にオリジナルのグラフィックをデザインするのがおすすめです。
ただ定型の紙箱でも入稿データを作るには専門の知識が必要です。
入稿データがどうしても作れない場合は別途料金が必要ですが、印刷会社に依頼することもできます。
パッケージを作るには最低ロット数が決まっている印刷会社が多いです。
生産数が少ない場合は、小ロットから作ってくれる印刷会社を探すといいでしょう。
オリジナルのパッケージデザインの作り方をオンラインで学ぶ
今は便利なもので、オンラインでパッケージデザインの作り方を学べるサービスもあります。
おすすめはオンライン学習サービスのUdemyで、パッケージデザインの作り方〜入稿までを学べる講座があるので、興味があれば受講してみるのもおすすめです。
Udemyのパッケージデザイン講座
★★★★☆ 4.6
受講料:18,800円
\Udemyで人気のパッケージデザイン講座/
【初級〜上級】Adobe Illustratorでパッケージデザインをしよう!台紙・トムソン・箱のデータ作成〜入稿まで!
プロの世界ではどうやってパッケージをデザインするの?
プロの世界ではパッケージデザインの作業は分担して行います。
- パッケージの形状を考える→プロダクトデザイナー
- グラフィックを考える→グラフィックデザイナー
- 耐久性や設計を考える→コンストラクションデザイナー
ざっくり説明ですが上記のようにそれぞれの専門家が協力して作成していきます。
もちろん仕事によってはグラフィックデザイナーが形状から考えることもあります。
実際に私のいたデザイン事務所ではグラフィックデザイナーが形状も提案していました。
そしてパッケージデザインを作成する流れは、下記のようものでした↓
- クライアントから依頼が来る
- 依頼されたパッケージデザインのイメージを製作
- コンストのデザイナーがイメージに合わせて図面(型データ)を作成
- 図面にデザインを入れて試作品を作る
- クライアントからOKが出れば生産開始!
依頼によって流れは変わるので参考程度にしかなりませんが。。。
パッケージデザイナーに向いている人
パッケージデザイン制作のプロジェクトには何人もの人間が関わります。
営業、ディレクター、コンストラクションデザイナー、クライアント、印刷の担当者など。
他にもイラストレーターやカメラマンが関わる場合もあります。
デザイン業界では社内・社外関係なく協力してひとつのプロジェクトを完成させることも多いです。
だからパッケージデザインをしたいなら知識の他にも営業力やコミュニケーション能力も必要になってきます。
もし自分が営業ならと考えてください。
せっかく一生懸命とってきた仕事を『喋りにくいデザイナー』や『腕のないデザイナー』に依頼するでしょうか?
有名なグラフィックデザイナーの原研哉さんもこうおっしゃっています。
デザイナーにもっとも大事なものは営業力
営業力のないデザイナーに仕事はこないし、仕事が来なければデザインはできません。
会社に入社したからといって、自然と仕事が集まるわけではないのです。
デザイナーは職人ですが、職人気質な性格ではうまくいきません。
だからこそ日頃からコミュニケーション能力も鍛えておきましょう。
プロのデザイナーが企業のパッケージをする手順や実際の流れを知りたい
プロのデザイナーの本格的なパッケージデザインの流れに関しては専用の記事を2023年9月位に作ろうと思っています。
最近パッケージとロゴデザインが終わった商品があるのですが、没になってしまい、夏頃に他社のデザイナーさんのデザインで販売予定です。
まだ公開はできないのですが、販売されたら、没作品を公開できると思うので、その時にかなり詳しい手順を解説していこうと思います。
プロがどの程度まで考えてパッケージやロゴを制作しているかを公開しているブログは日本では少ないので、いつかは書きたいと思っていました。
ただ初心者向けでは無いので、記事の人気は出ないだろうなぁと億劫になっていましたが、没になった作品が可哀想なので、記事に利用しようかと思います。
公開後はここにリンクを追加するのでぜひ見てもらえると嬉しいです。
社会人が未経験からパッケージデザイナーになる方法まとめ
パッケージデザイナーになりたいなら、有名美大を目指すのが王道です。
社会人の場合は、夜間・週末の専門学校やデザインスクールに通って、専門教育を受けるといいでしょう。
この記事ではパッケージデザイナーを目指すにはどうすればいいかを解説してきました。
パッケージデザイナーに限らずデザイナーになるには色々コツがあります。
この記事では少しでもパッケージデザイナーになれる確率が上がるように解説したつもりですので、参考になれば幸いです。
✔︎関連記事はこちら
この記事ではパッケージデザイナーのなり方やパッケージデザインの作り方のコツをまとめています。