Illustratorで作るaiの入稿データの作り方と参考になる本

Illustratorで作るaiの入稿データの作り方と参考になる本 Illustratorの使い方

この記事では「入稿データを作ったことがない」「印刷するために入稿データを作りたい」「入稿データを作るのに必要な知識を勉強できる本が知りたい」といった入稿データを作ったことがない初心者の為にIllustratorを使ったaiの入稿データの作り方を解説していきます。

1.Illustratorで作るaiの入稿データの作り方

Illustratorで作るaiの入稿データの作り方
完成イメージ

作成手順(動画)⬇︎

①カット線を作る方法

レイヤパネルで新規レイヤーを作成し、レイヤー名をtomboに変更する


※レイヤー名をcutにすることで印刷する担当者も「このレイヤーはカット線のレイヤーだな」と理解できる。ちなみにカット線とは仕上がりの範囲を示す線で実際にカットする際はこのカット線に合わせて裁断される

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①-2.カット線のサイズのオブジェクトをコピーして、前面に貼り付ける

⑵カット線にしたいサイズのオブジェクトをコピーして前面に貼り付ける(今回の場合は黄色のオブジェクトのサイズでカットしたいので、黄色のオブジェクトをコピーして貼り付けています)

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⑶コピーしたオブジェクトの塗りを消して、線に色をつけます。


※僕はカット線の設定は「カラー:C100%、線のサイズ:0.5ptとかに設定する」ことが多いですが、人それぞれです。これと決まったルールはないので、黒にする人もいます。ただ背景と同じ色にすると分かりにくいので、分かりやすい色がいいかなぁとは思います。

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①-4.線をカットレイヤーに移して完成です。

⑷作成したカット線のオブジェクトをdesignのレイヤーからcutのレイヤーに移動します。


②トンボを作る方法

まずトンボとは、印刷物を作成する際に、仕上りサイズに断裁するための位置を表すマークです。 この他にも折り位置を表す折りトンボと呼ばれるものもあります。多分文章で読んでも理解しずらいので、印刷する為にはトンボがいるんだなぁ位の認識で大丈夫です。

レイヤパネルで新規レイヤーを作成し、レイヤー名をtomboに変更する
※レイヤー名をtomboにすることで印刷する担当者も「このレイヤーはトンボのレイヤーだな」と理解できる。

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②-2.カット線を選択・コピーして、前面に貼り付ける

⑵カット線を選択ツールで選択し、キーボードの「command+C」を同時押ししてコピーする。そのまま「command+F」を同時押しして、前面に貼り付けます。

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⑶貼り付けた線をtomboレイヤーに移動して、線の塗りを無しにする

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⑷線を選択した状態で、メニューバーのオブジェクトからトリムマークを作成を選択するとトンボが完成します。

※トリムマークを作成をする際に線の塗りを無しにしておかないと、線の厚み分トンボがずれると聞いたことがあるのでトンボを作る際のオブジェクトの線は無しにしておくのが無難です。


③塗り足しを作る方法

塗り足しが必要な理由は、印刷物を裁断する際に1ミリのズレもなく裁断できる裁断機がないので裁断する際に多少のズレが生じます。その際に少しズレても裁断する位置より外側に色を足していれば仕上がりに余計な余白やズレが生じない為です。

③-1.背景を選択する

⑴色を伸ばしたいオブジェクトを選択ツールで選択します。

※カット線に当たっているオブジェクトは全て色を3㎜カット線の外に伸ばします。印刷会社の支持やプリントサイズが大きいものについては5㎜でお願いされることもありますが、基本は3㎜で大丈夫です。

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③-2.オブジェクト→パス→パスのオフセットをクリック

⑵メニューバーのオブジェクトからパス→パスのオフセットをクリックする

※パスのオフセットはオブジェクト数値で拡大・縮小してコピーできる機能です。

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③-3.3mmで数値を入力してOkで完成

⑶パスのオフセットオプションでオフセットの数値を3㎜に設定してOKで塗り足しは完成です。

※オフセット前のオブジェクトも残っているので、必要なければ削除してください。問題が無ければそのままでも大丈夫ですが、必要のないものは極力削除しておく方がデータも軽くなり印刷の担当者も混乱しないので良いです。


④テキストオブジェクトをアウトライン化する方法

⑴キーボードの「command+A」を同時押しして全てを選択する。さらに「command+shift+o」を同時押しして文字をアウトライン化する

※選択ツールで文字を1つ1つ選択しても良いのですが、手前なので基本全てを選択してアウトラインをかける方がラクです。

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⑵キーボードの「command+shift+S」を同時押ししてファイルを別名保存する。その際にファイル名のうしろに「_ol」をつけると、「このaiファイルはアウトラインをかけてますよ」ってことを見る側に伝えることができます。

※ファイル名の例:「nyukodata_ol.ai」


⑤入稿データはどんなファイルを準備すれば良いのか?

基本的に入稿時に必要なデータは3つ+リンク画像です。

  • aiファイル
  • olファイル(aiをアウトライン化したもの)
  • pdfファイル(aiを持っていない人のデータ確認用)
  • ※リンク画像があるならリンク画像

この3つのファイル+リンク画像をフォルダにまとめて圧縮して送るのが一般的な流れです。


⑴アウトライン化したaiファイルでキーボードの「command+shift+S」を同時押しして別名保存のオプションを開き、ファイル形式でpdfを選択して保存をクリックする

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⑵Adobe PDF プリセットから品質中保存か最小ファイルサイズを選びpdfを保存をクリックします。

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⑶入稿データ用のフォルダを作成し、aiファイル・olファイル(アウトライン化したai)・pdfファイル+リンク画像(リンク画像をデータで使用しているなら)をフォルダにまとめて完成です。

2.入稿データに(ai・ol・pdf)ファイルが必要な理由

それぞれに役割があるので説明していきます。

▶︎ ai・・・データ修正用

印刷直前に微修正が出た時にaiデータがあればすぐに修正ができます。また今後このデザインをリデザイン(新たにデザインし直す)する時にアウトラインされていないテキストオブジェクトがあるのは使いやすいです。

▶︎ ol・・・印刷用

フォントをアウトライン化するので、データを受け取る側はフォントを持ってなくても文字化けしない。印刷する時には必須のデータです。

▶︎ pdf・・・データ確認用

Illustratorを持ってなくても開けるので、基本的には誰のパソコンやスマホでも開けて中身を確認できます。

3.画像を使っている場合の入稿データの作成方法

基本的にプロの現場では、「(ai・ol・pdf)の3点セット+リンク画像」でデータを入稿します。

ですので、Illustratorで使用しているリンク画像を入稿用のフォルダに移さなければなりません。


データ入稿の流れ(動画)

⑴メニューバーのファイルからパッケージを選択します。

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⑵任意のフォルダ名を記入し、パッケージをクリックすると作成したフォルダにリンク画像をコピー(抽出)する事ができます。

補足
パッケージ機能は入稿をする上でかなり便利な機能です。画像を使用しているデータはフォルダに不要な画像データが溜まりがちですが、そのフォルダからリンク画像だけを抽出してくれます。

▶︎リンク画像のメリット

  • aiファイルが軽くなる。データが軽いと印刷会社がファイルを開くのがラクで助かリます。
  • 画像があるので、データを受け取る側は画像を後から修正できる

▶︎リンク画像のデメリット

  • リンク画像のデータを送り忘れると画像がaiデータに反映されない

※リンクパネルが表示されていない場合は、メニューバーのウィンドウからリンクを選択すると表示されます。

リンクパネルの表示方法

リンク画像を埋め込む方法

個人でのネット印刷の場合「ol(画像を埋め込み)」やpdfでの入稿が多いです。

ですのでolファイルの場合、画像を埋め込む作業が必要になります。


データ入稿の流れ(動画)

⑴画像を選択ツールで選択します。

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⑵リンクパネルのオプションから「画像を埋め込み」をクリックで埋め込み画像の完成


▶︎埋め込み画像のメリット

  • 画像データが確実にaiデータに反映される

▶︎埋め込み画像のデメリット

  • aiデータが重くなる
  • 元画像がないので、データを受け取る側は画像の修正が出来ない

4.入稿前のチェックポイント

①文字が全てアウトライン化してるかチェックする

⑴メニューバーの書式から「フォント検索」をクリック

ここでフォントが表示される場合はアウトライン化出来ていないフォントがあるということです。


アウトライン化出来ている場合(動画)

⑵書式から「フォント検索」をクリック

全ての文字がアウトライン出来ている場合はフォントが表示されません。


  • アウトライン化する理由

デザインに使用したフォントがデータを受け取る側に無い場合、フォントのデザインが崩れてしまいます⬇︎

Illustratorで作るaiの入稿データの作り方と参考になる本
フォントが崩れる例

アウトライン化していればフォントのデザインが崩れることはありません。

Illustratorで作るaiの入稿データの作り方と参考になる本

②リンク画像が外れていないかチェックする方法と対策

リンク画像が外れていると画像が表示されません。リンクパネルにも画像アイコンの横に×が表示されます。

Illustratorで作るaiの入稿データの作り方と参考になる本

対策としては

  • パッケージ機能を使って画像をコピー(抽出)する
  • データを送る時にpdf(確認用)も添付する

③ドキュメントのカラー設定がCMYKか確認する方法

CMYKか確認する方法(動画)

⑴メニューバーのファイルからドキュメントのカラーモードを選択し、CMYKカラーにチェックが入っているか確認する

5.入稿データを作成する理由

そもそも入稿データを作成する理由は印刷に適したデータにする為です。例えば塗り足しが無いデータで印刷をした場合(端に白いふちがでる)

塗り足しについて

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入稿データをきちんと作成して塗り足しがある場合白ふちが出ることはありません。

塗り足しについて

6.入稿データをカンタンに作れる入稿データ作成キット

入稿データをカンタンに作りたい方の為にA3、A4、B4、B5サイズのチラシやポスター用の入稿データ作成キットを作りました!

noteで無料ダウンロードできるようにしておくので、入稿データを作成するのが手間な方はこちらをダウンロードしてお使いください⬇︎

7.Illustratorで作るaiの入稿データの作り方の参考になる本

⑴入稿データの作り方を丁寧に解説している参考書です。

入稿データのつくりかた CMYK4色印刷・特色2色印刷・名刺・ハガキ・同人誌・グッズ類

⑵こちらは印刷の知識を分かりやすくイラストで解説してくれている参考書です。

いとしの印刷ボーイズ

以上がIllustratorで作るaiの入稿データの作り方と参考になる本でした。


「この記事を読んでもイマイチ理解できなかった。」「Illustratorのことをもっと勉強したい」と言う方は、逆引き辞典や入門書を読みながらIllustratorを操作するのがおすすめです。オススメの本を3冊紹介しておきます。


・逆引き辞典は僕が初めて入社したデザイン事務所でも常に最新版が置かれていて、WEBで調べても出てこないマニアックなことは逆引き辞典で調べていました⬇︎

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・入門書は今からIllustratorを始める方や初心者にオススメです。Illustratorを始めたばかりの方は、まだ何が分からないかすら分からずにWEBで検索することも出来ないので順序立ててやさしく説明してくれる入門書はうってつけです⬇︎

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8.この記事のまとめ

  • 入稿データにはカット線とトンボと塗り足しが必要
  • 基本的にai・ol・pdfのファイルをフォルダにまとめる
  • リンク画像だけを抽出するにはパッケージ機能を使う