この記事では学生がデザイナーになるための進路について解説していきます。
- デザイナーになるための進路は?
- どうやったら一流のデザイナーになれるの?
- デザイナーを目指すのが不安
というような人に現役のデザイナーがプロのデザイナーになるまでの1番いい方法を0から説明していきます。
目次
デザイナーになるための進路
デザイナーになるための1番いい方法は
デザイナーの多くは有名な美術大学出身者が多いです。
有名美大卒がプロのデザイナーになれる確率が高い理由は
デザイナーも会社員だからです。
ほとんどのデザイナーは企業に勤める会社員です。
東大生が一流の企業に就職しやすいように、
有名美大卒のデザイナーも一流の企業に就職しやすいのです。
特に大手の会社(電通・博報堂)となると美大卒でないと基本は受かりません。
例えば有名なデザイナーの出身大学を調べてみると
- 佐藤可士和→多摩美術大学グラフィックデザイン科
- 原研哉→武蔵野美術大学
- 森本千絵→武蔵野美術大学
- 田中一光→京都市立美術専門学校
- 佐藤卓→東京芸術大学
全員が有名美大です。
もちろん美大以外の無名の専門学校やスクールでも世界で賞をとっているような人もいますが、基本は
美大卒がデザイナーになる上で一番有利です。
ですのでこれから進路を考える人は有名美大を卒業することを目標にしてください。
デザイナーになるためのベストな進路
デザイナーになるためのベストな進路は、
- 美術予備校
- 美大進学
- 有名企業に就職
美術予備校
美術予備校に通う理由ですが、
美大の入試には学科試験と実技試験の両方があり
実技試験重視です。
高校の美術部などでは身につかないレベルなので
有名美大進学には美術予備校は必須です。
ちなみにどの美術予備校に通うかの判断は
有名美大の合格者数が多い所を選択してください。
美術予備校では合格のノウハウを持っていることが重要ですが、
それは実績を見ればわかります。
美大進学
美大に進学するのがデザイナーになるためには重要だと話してきましたが、
有名美大に合格するのはとても難しいです。
有名美大は倍率も高く2浪や3浪は当たり前の世界で、経済的な余裕や親の理解も必要です。
お金がなくて高校での成績が優秀なら、
奨学金を使うのがおすすめです。
よく奨学金は借金だからダメという人がいますが、
そういった人は奨学金や借金をうまく使えなかった人です。
奨学金は成績優秀なら返済が免除になったり、無利子になったりします。
奨学金が使えるなら使って有名美術大学を目指してください。
その後の就職先を考えれば
人生のトータルで考えて必ずプラスになります。
そしてデザイナーに就職しやすい有名美大は
東京5美大
※下記リンクは大学の詳細ページに飛べます。資料請求すれば無料で図書券ももらえます。
国公立四芸大
他におすすめの美大・芸大
上記の大学いずれかに入学できれば、デザイナーとして就職できる確率はグンと上がります。
基本的にどの大学も資料請求は無料のところが多いので、
気になる学校は片っ端から見ていくのがおすすめです。
美術予備校〜美大受験にかけて、どんな感じなのか想像しづらいと思います。
そんな人にはブルーピリオドという美大受験をテーマにした漫画がおすすめです!
実際に最難関と言われる日本唯一の国公立東京藝術大学の卒業生が作者なので内容がリアルです。
有名美大受験がどんなに大変かがよくわかりますよ。
ブルーピリオド(1)
『美術予備校→美大』の流れで進学できれば、美術大学で高度な教育を受けてデザイナーとして就職できる実力が身につきます。
美大では他にも就職に関して重要な情報が手に入ります。
デザイナーの就職に重要なもの
- 企業へのコネや繋がり
- ポートフォリオ
- 学歴
有名な大学は企業との繋がりが強いです。
業界の情報に詳しいので、就職の際にアドバイスをもらえたり有名企業に就職するためのノウハウがあります。
あなたが考えている将来のデザイナー像がどんなものかは僕にはわかりません。
ですがどんなデザイナーになりたいと考えていても、大手企業を目指すのがおすすめです。
例えばグラフィックデザイナーの平均年収は約432万円です。
かなり安いです。
ですが、これが博報堂や電通などの有名な広告代理店になると
年収は約1,000万円に跳ね上がります。
年収だけでもこれだけ違う上に携わる仕事も大手の仕事ばかり。周りも実力のあるデザイナーなので環境もいい。
これが小さなデザイン事務所やインハウス(自社の商品やサービスのデザイン)のデザイナーになると
- 年収が低い
- 長時間労働
- デザイン力がまったく伸びない
上記のような会社に当たる可能性が高くなります。
このような会社に勤めると地獄のような環境になります。
例えば僕が昔勤めていたデザイン事務所では、徹夜が当たり前で
最大5徹までしたことがありました。
常に睡魔と戦いつつも、納期を守るために栄養ドリンクなどで目を冷ましながら仕事します。
月の栄養ドリンク代は6万円で病院にも常連でした。
当然貯金もできず生活もギリギリでした。
どうでしょう?こうなりたいですか?
同期は僕以外全員やめました。
これではなんのためにデザイナーになったのかも分からなくなります。
こんな会社はデザイン業界には山ほどあります。
トップ企業の電通でも過労死はありました。
ただでさえそういう業界なのに、儲かっていない企業に就職すると悲惨です。
そんな会社を避けるためにも
美大→大手企業のコースがおすすめなのです。
美大に進学する方法
美大に進学するまでには様々な障害があります。
- 実力不足
- 経済的な理由
- 親の理解
上記のような理由で美大進学を諦める人が多いですが、諦めることはありません。
実力不足
有名美大に受かるにはそれなりの努力や運が必要です。
どうしても合格できなくて夢を諦める人が何人もいます。
ですが有名美大だけがデザイナーの道ではありません。
自分の実力にあった学校を探してみてください。
自分にあった学校を探す方法を紹介しておきます。
スタディサプリ進路というサイトをご存知でしょうか?
このサイトでは地域や職種に絞って学校を検索することができます。
さらに学校からパンフレットを取り寄せるだけで図書券をもらえます。
参考書の足しにもできるのでオススメです。
スタディサプリ進路の使い方は別記事で詳しく紹介しているので、よければどうぞ→【やりたいことが見つからない!】高校卒業後の進路の決め方!
経済的な理由
経済的な理由の場合は
奨学金制度をフル活用しましょう。
学校の先生に相談してみてください。
自分が使える奨学金があればラッキーです。
もしどうしても厳しいなら働きながら、夜間や週末の学校に通うのもいいでしょう。
経済的な理由で働きながら学ぶ人は多いです。
先ほど紹介したスタディサプリ進路では、夜間や週末の学校を検索することもできるので
ぜひ活用してみてください。
親の理解
両親がクリエイター家系でない場合は理解を得るのが難しいでしょう。
相手の理解を得るために努力することはデザイナーの仕事です。
クライアントだと思って親を説得しましょう。
- なぜ美大に行く必要があるのか?
- 美大に行けばどんないいことがあるのか?
親が納得できるような答えを用意してプレゼンしてみてください。
例えば経済的なことを理由に出された場合は
奨学金や国公立について話すと話が通りやすいでしょう。
ちなみに僕の場合は両親の理解を得ることはできなかったので
無視しましたw
両親は真面目なサラリーマンだったので全く理解できなかったのだと思います。
デザイナーになってから担当した任天堂のマリオオデッセイのパネルなど有名な企業の制作物を見せてようやく理解してくれましたが
あの時、両親を無視しなければ僕はデザイナーになってなかったでしょう。
自分の人生です。
自分が正しいと思えば貫いてください。
それができないとデザイナーになれません。
美大に進学できない場合はどうすればいいの?
有名な美大以外でもデザイナーとして活躍している人はいますし、デザイナーにはなれるので安心してください。
美大がベストというだけなので、美大が難しい人は
美大以外の選択肢を考えてもいい思います。
- 専門学校
- デザインスクール
- オンライン講座
- 独学
上記の順にデザイナーになれる確率は下がっていくと思ってください。
有名美大以外は意味ない
なんていう人もいますが、0か100かで考えすぎかなと思います。
現実は0か100ではなくて、それぞれにメリットがあります。
美大も大事ですが、
デザイナーの人生は美大を卒業してからの方がはるかに長いです。
結局はずっと勉強し続けられるような人がいいデザイナーになっていくのだと僕は考えています。
専門学校
美大の次に選択肢に上がってくるのが専門学校です。
有名な専門学校
桑沢デザイン研究所は頭ひとつ抜けています。
日本で1番はじめにできたデザインの学校で歴史と実績があるので専門学校なら1番いいでしょう。
ただ上記の専門学校は大阪と東京なので地方の人は通えません。
全国区で有名な専門学校も紹介しておきます。
全国展開している有名な専門学校はヒューマンアカデミーです。
ヒューマンアカデミー
仕事をしながら場合は、夜間・週末に通える学校がおすすめです↓
デザインスクール
デザインスクールのメリットは
- オンラインでも受講できる
- 就職サポートがある
- 国の補助金がおりる
といったメリットがあり、大手企業への就職の実績がある
有名なデザインスクールで受講するのはありです。
デジハリ・オンライン
上記は有名な専門学校のデザインスクールなので、カリキュラムもしっかりしていて就職のサポートもあります。
デザインスクールに関しては別記事に詳しくおすすめのスクールを紹介しているので、デザインスクールを考えている方は読んで見てください→【プロが解説!】社会人におすすめのデザインスクール!
オンライン講座
- 短時間で学べる
- 受講料が安い
- 自分が学びたいことをピンポイントで学べる
オンライン講座は受講料が安く学びたいことが学べます。
ですので自分が学びたいことが決まっている場合にはおすすめです。
ただ就職に役立つというより
デザインの知識を増やすために活用するものです。
オンライン講座を受講したからといって就職できるわけではありません。
もっとも有名なオンライン講座はUdemyです。
低予算でも学べる講座が多くあり、コスパがいいです。
Udemy
他にもAdobeマスター講座というデジハリが運営しているオンライン講座もあります。
Adobeマスター講座はAdobeのソフトを1年間半額で使える上に受講料は無料。
デザイナーならAdobeのソフトは必須なので、それを半額で使えるだけでもかなりお得です。
受講料無料で半額で使える理由は、デジタルハリウッドはAdobeにプラチナスクールパートナーとして認定されているからです。
そしてデジハリのオンライン講座を気に入ってくれれば、先ほど紹介した『デジタルハリウッドの専門学校』や『デジハリ・オンラインスクール』に通ってくれるかもしれない。
いわば宣伝もかねているので、半額と言う低価格でAdobeのソフトを提供してくれて講座代は無料なのです。
Adobeマスター講座
デザインを独学する
デザインを独学すること自体はとてもいいことです。
ただ独学だけでデザイナーに就職するには難しいでしょう。
- 美大などである程度の基礎ができていたり
- 自分が何を学べば良いか分かってる人
上記のような人は独学で自分を磨くべきですが
独学だけでデザイナーを目指すのはおすすめできません。
ただ状況的に進学が厳しい人は独学でデザイナーを目指すための勉強法を別記事にまとめているので参考にしてください→【プロのデザイナーが教える!】デザインの独学『自力でプロになる方法』
僕自身独学でプロのデザイナーになって、大手の仕事をできるようになったので
独学でプロのデザイナーになることは不可能ではありません。
しかし僕は独学で相当な時間と体力を使いました。
おまけにプロになるには運も必要でした。
その自分の経験を考慮した上で
やはり美大が1番おすすめだと思っています。
デザイナーになるための進路まとめ
ここまで話してきたことをまとめますが、
デザイナーになるための1番いい方法は
有名美大を卒業することです。
説明してきた通り有名美大にいくことが1番デザイナーになれる確率が高くメリットが大きいです。
デザイナーは狭き門です。
もしプロのデザイナーになれなくても、
有名美大を卒業した人なら他にも就職先が必ずあります。
プロのデザイナーになれなくても安定した就職先をみつけて、趣味や副業で楽しくデザインしている人もいます。
そして何より大人になってから美大にいくことはできません。
美大にいける権利があるのは学生だけです。
美大にいける環境があるなら必ず美大進学を考えてください。
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