Photoshopで「やわらかい光」を作る3つのテクニック|グラフィックやSNS投稿に使える

やわらかい光に包まれた逆光の女性シルエットの写真 デザイナーになるには

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やわらかい光があるだけで、画像は一気に映える

  • SNSや広告バナーでよく見かける、ふんわりとした光の演出。
  • 実はPhotoshopで簡単に作れるってご存知ですか?
  • この記事では、初心者でも使える「やわらかい光」を作る基本テクニックを3つ紹介します。

この記事では、Photoshopを使って光を自然になじませる3つの方法をご紹介します。
「光が浮いて不自然になる…」そんな悩みを解決する、簡単で実践的なテクニックをまとめました。

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それでは、早速見ていきましょう!

テクニック① 白い円+ガウスぼかしでふんわり発光

逆光気味の窓辺に立つ女性の後ろ姿の元画像(加工前)
Photoshop加工前の元画像。自然光が入るシンプルな構図。

Step1|新規レイヤーに白い円を描く

  • 楕円形ツールで白い円を描く(Shiftで真円に)
  • 塗りは白、線なし
Photoshopで白い円を配置した状態の画像。女性の後ろに発光エフェクトを作成する準備段階。
白い円を左上に配置し、逆光風の発光を作る準備段階。

Step2|「ガウスぼかし」で拡散させる

  • 円をラスタライズ(スマートオブジェクトでない場合)
  • フィルター → ぼかし → ガウスぼかし
  • 半径は画像サイズに応じて調整(例:2000pxなら30〜80px)
Photoshopで白い円にガウスぼかしを適用し、光のふんわり感を演出した画像
白い円にガウスぼかしを加え、自然な発光を演出した状態

Step3|不透明度や位置で自然に調整

  • 描画モードを「スクリーン」
     → 必要なら不透明度を60〜80%に調整
やわらかい光を加えて逆光風に仕上げた女性の後ろ姿の写真
Photoshopで発光効果を加えた、完成後の逆光風画像

テクニック②:レイヤーマスクで光を自然になじませる|操作手順

▶ Step 1:光レイヤーにマスクを追加

  1. 光のレイヤーを選択

  2. レイヤーパネル下部の【マスクアイコン】(四角に○)をクリック
     → 白いマスクサムネイルが追加される

▶ Step 2:マスクを選択状態にして、グラデーションツールを選ぶ

  1. マスクの白いサムネイルをクリックして選択状態にする

  2. ツールバーの【グラデーションツール】を選択(Gキー)

▶ Step 3:円形グラデーション(放射状)を使う

  1. 上部オプションバーで【放射状グラデーション】を選択

  2. 描画色を「黒→白」のグラデーションに設定
     - 黒:隠す 白:見せる

▶ Step 4:中心から外へドラッグ

  1. 光の中心から外側に向けてドラッグ
     → 中心の光は残り、外にいくほど自然にフェードアウト

▶ Step 5:(必要に応じて)グラデーションの方向や範囲を微調整

  • 光の届かせたい範囲に合わせて、ドラッグの長さや方向を変更

✅ 得られる効果

  • 光の中心だけが強調され、周囲へ自然になじむ

  • “光が差し込んでいるような”リアルな演出になる

  • 背景や人物に自然に光がなじむため、違和感がない

応用編|夕日・朝日・逆光にも応用できる光演出

ここまでご紹介したテクニックを組み合わせれば、
ただの「白い発光」ではなく、夕暮れの光や朝日のような情緒ある演出も可能になります。

▶ 色を変えるだけで「時間帯」の空気感を出せる

たとえば、白の光レイヤーにオレンジやピンクの色味を加えるだけで、一気に夕焼け風に。
朝日のような透明感のある光を演出したい場合は、黄色寄りの淡いトーンが効果的です。

方法はとてもシンプル。
光のレイヤーに**「カラーオーバーレイ」や「描画色の変更」**を加えるだけでOK。
描画モードが「スクリーン」になっていれば、色味が透けるように自然に乗ります。

▶ 写真の雰囲気に合わせて“時間の演出”を

  • 静かな室内+オレンジの光:夕暮れの静けさやエモさを演出
  • 柔らかい日差し+淡いイエロー:爽やかな朝の雰囲気
  • 強めの光+広いぼかし:逆光でシルエットを強調

といったように、光の色と配置だけで印象は大きく変化します。

▶ ポイントは「盛りすぎないこと」

特にSNS投稿や広告バナーでは、やりすぎると「不自然さ」や「安っぽさ」が目立つことも。
光の強さや色味は、少し控えめに仕上げるのが成功のコツです。

具体的な手順

▶ 方法①:「レイヤースタイル」のカラーオーバーレイを使う

最も手軽な方法です。調整もリアルタイムで簡単です。

Step 1:光のレイヤーを選択

白い円を描いてぼかした、光のレイヤーをアクティブにします。

Step 2:「レイヤースタイル」を開く

  • レイヤーパネル下部の「fx」アイコンをクリック
     → 「カラーオーバーレイ」を選択
  • もしくはレイヤーを右クリック →「レイヤースタイル」→「カラーオーバーレイ」

Step 3:色を指定(例)

  • オレンジ(夕日):#ffbb66#ff9966
  • ピンク(夕焼け):#ff9999#ffc0cb
  • イエロー(朝日):#fff5aa#fff2cc

Step 4:描画モードを「スクリーン」に設定

  • 初期値が「通常」になっている場合は、**「スクリーン」**に変更
  • 不透明度も調整(例:70〜90%)

Step 5:OKを押して確定

光の色味が加わり、元の発光に雰囲気のある色が自然にプラスされます

カラーオーバーレイで温かい光を加えたPhotoshop加工例の画像
レイヤースタイルのカラーオーバーレイを使って、夕日風の光を演出した例

▶ 方法②:グラデーションマップで全体のトーンを統一

Step 1:グラデーションマップを追加

  • レイヤーパネル下部の「調整レイヤー(◿アイコン)」をクリック
     →「グラデーションマップ」を選択

Step 2:グラデーションを温かい色に変更

  • プロパティパネルのグラデーションバーをクリックして編集
  • たとえば:
    • 左(シャドウ側):薄いピンク〜赤系(例:#ffccbb)
    • 右(ハイライト側):オレンジ〜黄色(例:#fff2cc)
グラデーションマップで温かいトーンに変更したPhotoshop調整中の画像
グラデーションマップを使って、画像全体を夕日風のトーンに変えた工程途中の状態

Step 3:描画モードを「ソフトライト」または「オーバーレイ」に変更

  • グラデーションマップのレイヤーを選択し、描画モードを「ソフトライト」に
  • 不透明度を30〜60%程度に調整して、好みの雰囲気に

✅ ポイント

  • グラデーションの色は全体の雰囲気を大きく変えるため、少しずつ試しながら微調整すると◎
  • 「スクリーン」だと全体が白っぽくなりすぎるので、「ソフトライト」がおすすめ

    グラデーションマップの描画モードをソフトライトに変更して自然な夕日トーンに調整した画像
    グラデーションマップをソフトライトで重ね、温かみのあるトーンに仕上げた状態

    方法③:カラーバランスやフォトフィルターで微調整(補足)

    カラーバランス

    1. 調整レイヤー →「カラーバランス」
    2. 「シャドウ」「中間調」「ハイライト」ごとに以下を調整
      • レッド:+10〜+20
      • イエロー:+10〜+20(イエローを増やすにはブルーをマイナスに)

    フォトフィルター

    1. 調整レイヤー →「フォトフィルター」
    2. フィルター:「ウォーミングフィルター(85)」や「カスタムでオレンジ系」
    3. 密度:20〜40%程度
    フォトフィルターとカラーバランスで微調整し、夕焼けトーンに仕上げた完成画像
    フォトフィルターやカラーバランスで最終調整し、より自然な夕暮れの雰囲気に

    ▶ 方法④:塗りレイヤーや塗りブラシで手動着色(応用編)

    もっと自由に表現したい場合は、
    新しいレイヤーを作ってカラーをぼかして重ねる方法もありますが、
    まずは上記「カラーオーバーレイ」が簡単・失敗しづらくておすすめです。

    ✅ 仕上げのポイント

    • レイヤースタイルはあとから何度でも編集可能なので、仕上がりを見ながら微調整できます
    • 夕日感を強くしたい場合は、ピンクや赤寄りの色味にするとドラマチックになります
    • 朝日風は、淡く黄色寄り+低めの不透明度がコツです

    まとめ|3つのテクニックで光を“乗せる”から“なじませる”へ

    光の表現は、乗せるだけでは不自然に浮いてしまうことがあります。
    今回紹介した3つのテクニック(描画モード/色味調整/全体のトーン調整)を活用することで、光が“写真の一部”としてなじみ、自然で印象的な仕上がりになります。

    最初は難しく感じるかもしれませんが、やり方を覚えておくと朝日の演出にも応用でき、表現の幅が一気に広がります。

    もしPhotoshopをまだお持ちでない方や、これから始めたい方は、以下の記事も参考になるかもしれません。
    Photoshopをお得に始める方法はこちら

    初心者におすすめのPhotoshop本まとめ