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amazonの商品ページ、売れるかどうかは“デザイン”で決まる
近年、amazonの商品ページにおいて「どう見せるか」が売上に大きく関わってきています。
検索アルゴリズムが進化し、商品ページの完成度やお客様の満足度が検索順位に影響するようになりました。
私自身、amazonページのデザイン制作を多く手がけており、メイン画像の変更だけでCTR(クリック率)が約30%上がったケースもあります。 本記事では、amazonページのデザインを通じて売上を伸ばす方法を、実際の経験も交えて解説していきます。
メイン画像:最初の1秒で選ばれる工夫
まず最も重要なのがメイン画像です。検索結果一覧に表示される画像は、言わばその商品の“顔”。
amazonでは白背景が基本ルールとなっており、高解像度・商品が主役の構図が推奨されています。
たとえば、商品の魅力が伝わる角度や、使い方が一目でわかる構図にすることで、クリック率が明らかに変わります。
特にスマホでは画像が縮小されるため、細部まで見えることよりも「パッと見て伝わる」ことが重視されます。
あまり知られていませんが、最近ではAmazonのメイン画像の審査が緩やかになってきています。
カテゴリーにもよりますが、以前のように「白背景で商品単体」の画像だけでなく、パッケージを使って訴求を行うケースが増えています。
なぜそんなことが可能かというと、パッケージも商品の一部とみなされるためです。商品画像内にパッケージが含まれていれば、そのデザインの中で特徴やメリットを伝えることができるのです。
この背景もあり、最近は1枚モノのパッケージ制作の依頼が非常に増えています。
EC専用品の場合、そもそもパッケージが必要ないこともありますが、「メイン画像で魅力をしっかり訴求したい」という理由で、パッケージを制作し、それを画像内に大きく掲載する手法が選ばれています。

サブ画像:活用次第で購入率が変わる
最大9枚まで登録できるサブ画像ですが、特に重要なのは最初の6枚(スマホ表示分)。
ここで、商品の使い方やサイズ感、他商品との違いを伝えることで、ユーザーが「買う理由」を得られます。
実際に私が制作したページでは、サブ画像に“使用シーン+テキスト”を入れたことで、 商品ページの滞在時間が伸び、購買率が1.2%→1.8%に向上しました。
サブ画像の制作にも、いくつかのコツがあります。
中でも特に重要なのが、1枚目のサブ画像の構成です。
ここでは単なるメリット訴求ではなく、商品が持つ魅力をできるだけ詰め込んで伝えることがポイントになります。
使用シーン、特徴、スペック、他商品との違いなど、複数の情報をひと目で伝えられるよう、レイアウトやテキスト量のバランスにも注意が必要です。
サブ画像制作にもコツがあります。
まずサブ画像の1枚目には必ず商品のメリット訴求を行います。

上の画像のように、視線が集まりやすい上部に商品メリットをまとめて見せることで、パッと見て魅力が伝わるデザインを意識しています。
商品の特徴や強調ポイントは、クライアントとの会話の中からしっかり汲み取って、1枚目のサブ画像に反映しています。
A+コンテンツの活用で差別化
ブランド登録が済んでいる場合は、A+コンテンツの活用がおすすめです。
画像とテキストを自由に組み合わせて構成できるため、商品やブランドの魅力をよりリッチに、視覚的に伝えることができます。
たとえば、機能や仕様を比較する表を入れたり、使い方を段階的に見せることで、ページ全体の**“わかりやすさ”が格段に向上します**。
ただし、A+コンテンツ用に画像を一から新規でデザインする場合は、制作コストが高くなることもあります。
そこでおすすめなのが、すでに作成した商品画像をリサイズして活用する方法です。
画像を調整して流用することで、費用を抑えながら見栄えの良いA+コンテンツが作成できます。
簡易的なリサイズであっても、A+コンテンツがあるかどうかでSEOの評価や購入率に差が出ることもあります。
そのため、できるだけ忘れずに制作しておくことをおすすめします。

画像のサイズ指定(amazon A+コンテンツ用)
amazonのA+コンテンツでよく使われる画像サイズは以下の通りです(2025年時点で推奨されている形式を元にしています)。
■ よく使うモジュールとサイズ(px)
- 画像 + テキスト(左右並び)
→ 横幅 970 × 高さ 600 - フル幅画像(1枚で大きく見せる)
→ 横幅 970 × 高さ 300〜600(高さは自由) - 画像のみ(3分割などのカラム)
→ 横幅 300 × 高さ 300(正方形推奨) - 比較表(テーブル型)
→ 商品画像:150 × 300
→ アイコンやチェックマーク:30〜50 × 30〜50
※すべてJPEGまたはPNG形式、最大画像容量は2MB以内が目安です。
テンプレート構成例(よくあるA+コンテンツの流れ)
【構成パターンA】機能訴求型(スタンダード)
- ファーストビジュアル(キャッチ画像)
└ 970×300px程度。商品コンセプトやベネフィットを伝える大きな画像。 - 画像+テキスト(特徴1〜3)
└ 970×600pxの画像と、右側または下に説明テキスト。 - 使用イメージ画像(シーン訴求)
└ 970×400〜600px。生活に馴染むような写真や合成画像など。 - 比較表(他社製品との違い)
└ 商品画像+チェックアイコンで比較形式に。差別化を強調。 - ブランド紹介または開発ストーリー
└ ロゴ、コンセプト、職人や製造背景などをテキストと写真で紹介。
【構成パターンB】レビュー・信頼強化型
- メインキャッチ画像(商品+キーワード)
- 実績紹介(例:シリーズ累計20万個突破など)
- 購入者レビュー風の構成(吹き出しや星評価)
- A+コンテンツ下部にCTA(例:「今すぐカートに入れる」的視線誘導)
制作・運用上のポイント
- メイン画像や商品ページ画像とのトーン統一が重要
- スマホでの表示崩れを防ぐため、テキストは画像内ではなくA+のテキストエリアに分けて配置するのがベター
- 比較表は特にコンバージョン率(CVR)に影響しやすいため、積極的に活用するのがおすすめ
テキスト情報も見逃せない
画像だけでなく、タイトルや箇条書きの説明文もSEOにとって非常に重要です。
とくに、検索順位だけでなく、クリック率や購買率にも大きく関わる要素なので、丁寧に設計することが求められます。
その際は、狙いたいキーワードを自然に盛り込みつつ、読みやすく、情報がスッと頭に入る構成を意識することがポイントです。
また、箇条書きでは、「キーワード+ベネフィット(利点)」の組み合わせを意識するとより効果的です。
例:「超軽量150g|長時間装着でも疲れにくい」 など、機能とメリットがセットで伝わる形にすると、ユーザーへの訴求力が高まります。
実際に効果があった施策
- メイン画像にパッケージデザインを盛り込む → CTR+30%
- サブ画像に生活感のある使用例を追加 → 滞在時間UP&CVR向上
- A+コンテンツを導入 → 購入率+0.6ポイント
- “検索キーワード”を含めてSEO強化 → 検索順位が安定

私がデザイン制作に使っているソフト
本記事でご紹介しているAmazon用の商品ページ画像は、すべてAdobe IllustratorとPhotoshopを使用して制作しています。
「自分でもこういった画像を作ってみたい」「プロのような見せ方に挑戦したい」と感じた方には、私が実際に使っているこの2つのソフトをおすすめします。


おわりに:デザインは、売れるための武器
amazonの商品ページは、ただ写真を並べるだけでは売れません。
ユーザーにとってわかりやすく、魅力がしっかり伝わる設計こそが売上に直結します。
amazonの商品ページは、ただ写真を並べるだけでは売れません。
ユーザーにとってわかりやすく、魅力がしっかり伝わる設計こそが売上に直結します。
競合が多い今だからこそ、デザインのひと工夫が売上の差を生む時代。
もしamazonページのデザインに悩んでいるなら、まずは「画像」「使いやすさ」「伝わりやすさ」に注目してみてください。
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